夜 想 曲 |
今年度の堺自由の泉大学の「元気コーラス」の授業が始まった。先生が用意して下さった楽譜の中に、「遠き山に日は落ちて」があった。堀内敬三作詞、
ドヴォルザーク作曲とある。私にとって懐かしい曲である。ドヴォルザーク作「新世界交響曲第9番」の第二楽章に出て来る旋律である。 工業高校を卒業し、或る電器会社に就職し姉の家の二階に二、三ヵ月下宿していた頃、夜の10時になると決まってその旋律が流れて来た。何年か後、実家でその旋律を 微かに耳にした時、ひどく心が揺り動かされ、「夜想曲」という詞が出来上がった。高校の時お世話になった英語の先生に添削して貰ったものである。 |
夜想曲(ノクターン) |
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今日の疲れを湯に流し 一人住まいの我なれば 風さわやかな星月夜 窓を開いて覗いてる 首輪哀れな子犬さえ 夢まろやかに眠るころ 夜の静寂(シジマ)の彼方より 誰が弾くのか夜想曲 今日一日は空しくも 明日ある我と思う身に 月さえ星さえ風さえも 今に今にと歌ってる 稚(イワケナ)きころ虹にみし 望み儚(ハカナ)し世の常に 負けてならじと説く胸に 哀調響く夜想曲 芭俄梵 信 作詞 |